家を建てるのは一生に一度といわれており、家を建てるというのを夢にしている方も多いことでしょう。しかし、家を建てる際には、色々と許可や、法律に則って家づくりを進めていかなければなりません。今回は、そんな法律の１つである建築基準法の改正や家づくりの重要なポイントなどについて、詳しく解説します。
2025年建築基準法の改正
そもそも、建築基準法を知らない方も多いと思うので、まずは建築基準法について、かんたんに解説します。
建築基準法とは、建築物の敷地・構造・設備などに対して、最低限の基準を定めた法律です。きちんと建築物の安全性を証明することで、人々の健康・資産を守りつつ、公共の福祉を進めていくことを目的にしており、基準として、単体規定と集団規定というのがあるのですが、こちらは、また別の機会に解説したいと思います。
そんな建築基準法ですが、2025年に改正されることが決定しました。下記では、改正されることで、発生する建築基準法の変更点などについて、いくつか解説するので、ぜひ覚えておきましょう。
四号特例の縮小
まず、改正されることで1番注目を集めたのが、四号特例の縮小です。建築確認検査する際、審査省略制度の対象範囲が厳しくなるというものであり、以前までは、審査の対象外だった木造2階建住宅や平屋建てでも、構造規定や省エネ基準に対して、審査を行わなければならなくなります。また、リフォームなどの大規模な改修工事を実施する際にも確認申請しなければなりません。
高さ制限・建蔽率・容積率の特例許可制度
近年だと、リフォームやリノベーションにより、断熱化や太陽光の設備の設置が増加しています。これにより、新築時よりも建物が高くなる場合があるため、改修時に建築基準法上の規定が省エネ改修の弊害につながるのを防ぐために、こちらの制度が追加されました。
それ以外にも、内容が変更になっているものがいくつかあるため、気になる方は、建築基準法・建築物省エネ法の改正を一度調べてみるのもよいかもしれません。
建築基準法改正によるメリット・デメリット
次に建築基準法改正によるメリット・デメリットについて解説します。改正に伴い、私たちにとってどのようなメリットやデメリットが発生するのか、下記で詳しく解説いたします。
住宅性能の向上
建築基準法が改正されることで、断熱性能が高い家がつくられるようになるため、省エネ性能が上がり、光熱費を抑えられるという大きなメリットがあります。断熱性能が向上することで、建物の室温が一定に保ちやすくなるため、冷房や暖房などの費用が抑えられることで、光熱費が削減できるようになるのです。
また、光熱費が削減できるようになれば、地球環境にもやさしい家となります。それだけでなく、今の時代、政府や自治体などから省エネに対する補助金もいくつか用意されているため、こちらをうまく活用できれば、家を建てる際の費用を大きく抑えられるので、事前に自分が対象に当てはまっているかをチェックしておきましょう。
費用の増加や施工の長期化
こちらは、改正するうえでのデメリットとなります。改正することで、以前よりも基準が厳しくなる可能性があるため、材料費などのコストが掛かってしまったり、施工期間が長くなったりしてしまいます。
さらに、上記で解説した四号特例の縮小により、構造関連の資料を提出しなければならなくなったため、その手間も発生してしまいます。そして、こちらの資料の作成には、30万～50万円ほどの費用が発生するといわれているため、資金計画は綿密に行う必要があるといえるでしょう。
家づくりの前に確認すべき重要ポイント
最後に、家づくりの前に確認すべき重要ポイントについて解説します。今後、家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
自分の理想に合った住宅会社であるか
家を建てる際に、依頼するハウスメーカーや工務店選びは、非常に重要な項目となります。会社によって、デザインや商品、住宅性能が異なるため、自分が理想とする家づくりが実現できる会社であることをチェックしておきましょう。その際のポイントとして、いくつか候補をあげて、比較するのがおすすめといえるでしょう。
返済計画に問題はないか
家を購入する際には、多くの方が住宅ローンを利用することかと思います。その際に、返済が問題なくできるかをチェックしておくのが重要です。
ローンの返済がスタートしてから支払いに苦労してしまうと、計画どおりに返済ができなくなってしまう可能性があります。そうならないためにも、返済シミュレーションを実施したり、銀行に相談するなどして、自分に合った住宅ローンを選択していきましょう。
まとめ
今回は、2025年に改正する建築基準法や家づくりの前に確認すべき重要ポイントなどについて詳しく解説しました。家を建てる際には、さまざまな注意点が存在するため、事前に知識を入れておくことは非常に重要なことです。
住宅の購入は一生に一度の買い物となるはずなので、失敗・後悔しない家づくりのために、今回紹介した建築基準法の改正や確認すべき重要ポイントを参考にしてもらえたら幸いです。
